代表挨拶
NPO法人ベビースマイル石巻 代表理事
荒木裕美
ベビースマイル石巻は、2011年3月、東日本大震災を受け、任意団体としての活動を開始しました。
設立当初の想いは「はじめまして」に書き留めております。
子育て中であり、妊婦であった私は「自分のできることは何か」と妊婦・未就園児親子の居場所作りから始めました。
当事者として活動を始めて1年が経つ頃、マタニティ~未就園児親子の子育て支援において、石巻圏における当団体の継続の必要性を強く感じ、地域に根差した活動をしていきたいと、NPO法人を取得しました。
活動は当事者を中心としたメンバーで運営しておりますので、「私たちのできること」はまだまだ微力ですが、当事者だからこそできることを楽しく子育てしながら活動することで、子育て仲間をエンパワメントし、地域の皆様を大きく巻き込んだ子育てしやすいまちづくりの実現に向けて若い力で積極的に事業展開しております。
組織概要
団体名称 | 特定非営利活動法人 ベビースマイル石巻 |
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設立年度 | 任意団体発足:2011.5 |
法人設立 | NPO法人取得:2012.4 |
所在地 |
〒986-0863 宮城県石巻市向陽町2丁目4-7 |
連絡先 | TEL:0225-24-8304 FAX:0225-24-8305 |
メールアドレス | ishinomaki@forbabysmile.com |
役員 | 代表理事:荒木 裕美
理事:伊藤 千佐子(NPO法人せんだいファミリーサポートネットワーク)
理事:斎藤 勇介(NPO法人子育て応援団ゆうわ)
理事:本田 由美(ほんだ母乳育児相談室)
理事:豊宮 ゆき(NPO法人ベビースマイル石巻)
理事:植木 万里枝(NPO法人ベビースマイル石巻)
理事:武山 美佳 (NPO法人ベビースマイル石巻)
監事:木村 正樹(NPO法人いしのまきNPOセンター)
監事:石山 奏一(株)めだか)
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沿革
2011年5月 | 任意団体としてスタート。妊婦から未就園児親子の居場所づくり支援物資の受け入れ配布 |
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2011年12月 |
「お産と子育てにつよいまちづくり」(ボンボンカフェプロジェクト)発足 多業種多世代で地域のお産と子育てを考えるゆるやかなネットワークを構築 |
2012年3月 | 震災文集発行「子どもたちへ~ママたちがいま、伝えたいこと~」 |
2012年4月 | NPO法人格取得 地域に根付く活動にするために・・・ |
2012年8月 | 子育て情報誌作成(NO,1~NO,4) |
2012年11月 | 子育てビックイベント「つながる子育て」~子育てママあつまれ~(ママシンポジウム) |
2013年3月 |
子育てリソースマップ発行(ボンボンカフェプロジェクト) 200部作成母子手帳と同時交付中 |
2013年4月 | 妊婦・子育てコミュニティカフェの開催開始/「BOND BORN(ボンボンカフェ)」石巻最大の仮設団地開成の高齢者グループホームと協働で実施(2016年宮城県NPO等による心の復興支援事業補助金や2018年草の根応援基金等で継続実施) |
2013年 | ・「公民館等を中心とした社会教育活性化プログラム」(石巻中央公民館・NPO法人石巻復興支援ネットワーク・町内会協働) ・東日本大震災復興支援事業「リフレッシュ・ママクラス(被災地のお母さんを元気に)」(1回目:中央公民館共催)(2回目:ジョイセフ・母子保健推進会議・自治医科大学) |
2013年10月 | 平成25年度 健やか親子21全国大会「母子保健推進会議会長表彰」受賞 |
2013年11月 | 「石巻子どもの復興支援委員会」(発足5月)三陸河北新報社とともにピーター・マルコ氏を招き、絵画教室開催 |
東日本大震災復興支援事業リフレッシュママクラス開催(第二回) 立ち上げ~現在まで月10~15回の妊婦~未就園児親子へのイベントサロンを開催継続中。 |
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東日本大震災復興支援事業リフレッシュママクラス開催(第二回) | |
内閣府子ども若者育成・子育て支援功労者表彰<子育て部門> 内閣総理大臣表彰受賞 2013.12.1.2 いきいきママ講座(中央公民館共催) |
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2014年6月 | 子育てビックイベント「ベビスマ子育てフェスタ2014」開催(~継続中) |
2014年10月 | シンポジウム「ママと赤ちゃんの復興まちづくりIN石巻」=【研究協力】日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究(B)復興・防災まちづくりとジェンダー~生活再建と制度設計に関する国際比較研究 研究代表者 山地久美子=「過疎と災害にresilienceな妊産婦支援ネットワークの構築のための基盤的研究」文部科学省学術研究助成基金助成金基盤研究(c)課題番号25380869 研究代表者 田間泰子 |
2014年12月 | 「やわらか抱っこ講座」石巻子どもセンター(子育て支援課)共催 |
2015年2月 | マタニティ・子育てひろば「スマイル」プレオープン |
2015年3月 | 遊びを通した子どもの育ちを考えよう~障害があってもなくても~ (石巻市社会福祉協議会共催) |
お産と子育てリソースマップ完成 | |
石巻子育てメール「スマイル」配信開始 | |
2015年4月 | 石巻市委託 父子手帖作成事業<初の行政委託契約>父子手帖作成検討委員会を立ち上げ、子育て中の父親の声を入れた冊子づくり(~継続中) |
2015年4月 | 石巻市委託 地域子育て支援拠点事業マタニティ・子育てひろば「スマイル」/子育て中の母親の声からゆったり過ごせて、仲間や地域とつながれる居場所・拠点(~継続中) |
2016年4月 | 石巻市委託 父子手帖機能強化事業/父子手帖作成検討委員会のメンバーが主となり父子手帖の活用を促進するためのセミナーやイベントを実施(2017年4月~子育て参加促進事業~継続中) |
2016年4月 | 石巻市委託 親になるための教育事業/助産師会と共に子育て中の方が赤ちゃんをつれて中学校へ訪問。本物の赤ちゃんを抱っこする体験や親となった気持ちを次世代へ伝える機会(~継続中) |
2017年4月 | 石巻市委託 利用者支援事業(子育て世代包括支援センター)/子育て世代の困りごと・相談へワンストップ窓口となり、地域資源を包括的に活用できるよう情報提供・コーディネートを行う(~継続中) |
2017年8月 | NPO法人子どもにやさしいまちづくりと任意団体「いしのまき子どもセンターコンソーシアム」を設立。代表団体として勤める(2023年9月解散) |
2018年4月 | 石巻市委託 ファミリー・サポート・センター事業/市民同士が子どもの預かり合いを行う。市民のささえあいによる柔軟な一時預かりによって「みんなで子育て」あたたかなまちづくりのために受託(~継続中) |
2018年4月 | 石巻市指定管理 石巻市子どもセンター/0歳~18歳の子どもが利用する児童館の運営。子どもの権利を柱に子ども参加で。こどもをまんなかに妊娠期からの切れ目ない子育て支援の実現 |
2018年9月 | いしのまきマタニティフェスタ/共催 石巻市・みやぎ生活協同組合 その他企業多数ブースや協賛品協力をいただき妊娠期~産後の子育て世代を応援するイベントを行い日常支援へとつなぐ。(~年1回継続中) |
2020年4月 | みやぎチャレンジプロジェクト助成 家庭訪問型子育て支援ホームスタートの立ち上げ/研修を受けた地域の子育てボランティアが孤立的家庭へ訪問し、傾聴と協働により乳幼児親子のエンパワーメントと行う(2021ジョイセフ助成金、2022,2023みやぎチャレンジプロジェクト助成にて~継続中) |
2020年11月~2021年3月 | 石巻市委託 のぞみ野地区多世代交流拠点設置による地域力強化推進業務「みんなのひろば」/子ども・子育てをまんなかにした多世代交流の場づくりを行った。災害復興公営住宅の高齢者も楽しみに参加し特技の披露などを行い交流となった |
2020年4月 | コロナ禍での産前産後の孤立によるうつ・虐待リスクの高まりからジョイセフの支援を受け産後ケアハウス「mama first」を緊急立ち上げ。2021年4月より石巻市委託(~継続中) |
2020年10月~2021年 | 日本NPOセンター組織基盤強化「ステップアップのための土台作り」中期計画作成、ビジョンパンプレットの作成を行った |
2022年2月 | 東日本大震災から10年 復興応援感謝イベント「チャリティオンラインヨガ」/現在名古屋にお住まいで活動開始から親子で参加し、スタッフとしても活動してくれた「anna」さんが講師を務める |
2023年4月 | 石巻市委託 移動型児童館事業/子どもの居場所づくりとして石巻市6総合支所の公民館を活用する。公民館を中心に地域の子ども・子育て資源を集め、地域に必要な子どもの居場所づくりの推進も。 |
団体の目的
(定款より) 妊婦から未就園児の親子に対して、子育て支援に関する事業を行い、親子の心身の健康・震災からの子育て環境の復興再築に寄与することを目的とする。
(補足)
子育てネットワークの構築
産前産後の切れ目ない支援の実現
子育てを中心としたまちづくり・地域連携
団体の活動
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1. 親子の震災ケア
大震災からの復興まちづくりへ、子ども子育てを真ん中にした活動を行っています。
心のケアは長期的な寄り添いが大切なことから、地域に根差した活動を通して継続的に親子とつながり見守っています。ちょっと先にに楽しみがあること、だれかとお話してすっきりして明日も頑張ろうと思えること、日常のつながりがケアになると考えます。10年以上が経過しましたが、今になって話せること、あの時子どもだった方が親になり、経験や想いがよみがえりながら子育てをしている方もいます。いつでも、震災のことを話していい場として寄り添います。また、復興や防災に子どもや子育て世代が主体的に関わり、自分たちの暮らし・環境を自分たちで良くしていくことを通して、災害につよい子ども子育てのまちを作ります。 -
2. こども・子育ての居場所づくり
震災直後、子育て当事者が集まり、子どもたちが遊んだりゆっくりできるスペースを確保したり、子育て世代がほっとできたり、情報交換、物資の受け入れ、放射能についての講習などを行い、大きなニーズに後押しされるように居場所づくりを展開。その活動が拠点運営につながり、 H27年度より地域子育て支援拠点事業「マタニティ・子育てひろばスマイル」(蛇田地区)を運営、H30年より石巻市子どもセンターらいつの指定管理者となりました。 子どもたちの声で生まれた「移動型児童館」で石巻市の6総合支所の公民館をまわりながら、地域にこども・子育ての居場所が生まれ増えるきっかけになればと考えています。(居場所に来れないかたへのアウトリーチ「家庭訪問型子育て支援ホームスタート・いしのまき」)
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3. こども・子育て相談事業
こどもや子育て世代の身近な場所で「相談になるまえの相談」もやもや、傷つきを遊びやおしゃべりの中で出せることを大事にしています。スタッフがそれぞれ窓口になり、困った相談だけでなく、こんなことをやってみたい、人を紹介してほしい、などなんでも受付けて柔軟につなぐなど対応しています。事業としては「石巻市子育て世代包括支援センターいっしょissyoへびた(利用者支援事業基本型)」を石巻市より委託運営しています。当事者目線で寄り添い、関係機関と連携しながら事業を行い、声や気持ちを聴く中で必要な支援が地域にない場合は資源開発に努めています。
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4. 情報発信事業
HPや公式LINE、SNS、メディア等を活用して情報発信を積極的に行っています。情報過多の現代社会の中で、安心して情報を活用してもらえるように、自分たちで関係機関等、顔が見える関係や、事業内容を把握したうえでの情報発信を行っています。パパ向け公式LINEなども作成し、届けたい方へ情報を届ける方法を色々工夫して取り組んでいます。 子育て当事者で震災体験をまとめた文集や、フリーペーパーを作成したり、地域の子育て情報をまとめた「お産と子育てリソースマップ」を編集し、「お産と子育てリソースマップ」は現在、子育て世代包括支援センターいっしょissyoの事業にお いて作成し、市内の子育て家庭や支援者向けに配布されています。
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5. 妊婦・乳幼児子育て家庭の防災への取り組み
平時のネットワークが緊急時にいきる体制づくりに取り組みます。
また、子育てひろばの講座などで、防災を取り入れた講座を実施したり、避難パックを持ち寄って中身を見せ合うミニイベントなどを企画し、妊婦や子育て世代への防災教育を行っています。 -
6. 少子高齢化対策 住み続けられるまちづくりを
地域の課題にも取り組んでいます。石巻の子育てシーンを盛り上げることで、子どもを持つことへの楽しみを地域社会に提供。学生や、第1子を子育て中の方などに、2児を持つママ、3児を持つママなどと接することにより、子どもをたくさん産むことへの不安を解消するきっかけづくりをしています。石巻市地域振興課の「親になるための教育事業」では乳幼児親子が中学校へ出向き、抱っこをしたり、子育て中の方との交流で命について大切さや興味関心を持つ機会となっています。また、父親の育児参加を応援する「石巻市父子手帖」子育て中の父親と専門家で検討委員会を作って編集したり、父親の子育て参加促進事業では、「パパ会議」で当事者のニーズをつかみ、イベントなどをパパ委員、パパボランティアとともに実施し、夫婦間のコミュニケーションUPをはかっています。
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7. 協働・パートナーシップ
1団体ではできない事はたくさんあります。様々なネットワークに参加したり、一緒に事業を行うなど、多様な協働を行っています。例えば自主事業の「いしのまきマタニティ・ベビーフェスタ」は石巻市/石巻市社会福祉協議会/みやぎ生活協同組合との共催で実施しています。また、協働のまちづくりとして、蛇田地区住民協議会の事務局サポート団体として入っています。団体としての協働が広がることで、つながっているこども・子育て世代にもつながりが広がっていくことを意識して取り組んでいます。